ロゼッタストーンの謎
ロゼッタストーンのことを知ったのは、以前、この謎めいた石とフランス人の解読者シャンポリオンのことをNHKで見たことが始まりです。
その時からこの謎めいた石の虜になりました。この石はナポレオンがエジプト遠征した1799年に、ナイル川河口のロゼッタでフランス軍大尉が碑文のはいった石を見つけ、すぐにそれが重要なものかもしれないと気づき将軍に報告しました。この時、この大尉がその重要性に気づかなければこの石は日の目をみることはなかったかもしれません。そして未だにヒエログリフが解読されていなかったかも。
この石には三つの碑文が書かれており、最初のものがヒエログリフ(古代象形文字)、次にデモティック、最後のものがギリシア語であり、同一の文章が書かれていることが分かりました。この三つの文の中に「プトレマイオス」と「クレオパトラ」という文字があることが分かり、これから一文字ごとに解読され、現在、ほぼ完全にヒエログラフの解読に成功しました。
10年ほど前にこの石を見るために、大英博物館を訪れました。大英博物館の数ある展示物の中で目玉の展示物で、玄関を入るとその正面にガラスケースに入ったロゼッタストーンを見ることができました。いやぁ~ 感激しました。本物が目の前にあるのですから。
下の写真は大英博物館で撮影したロゼッタストーンです。
下のヒエログリフは、プトレマイオスと解読された様子が説明してあります。
ファラオの名を囲むロープで作られた楕円のことをカルトゥーシュと呼び、この楕円で囲まれた象形文字は王の名前を指します。上のカルトゥーシュは、クレオパトラとプトレマイオスのもの。
私の名前をヒエログラフで作ってみました。
このロゼッタストーンはフランス軍が発見したのに、なぜか大英博物館にあります。そして近年、エジプトはこの石の返還をイギリスに求めていますが未だに返されません。これを返還したら、多数あるミイラ(本場エジプト考古学博物館より多いのでは?)や他のエジプト遺跡、それに第二次大戦後、インドがイギリスから独立した際、勝手に持って帰ったとても多くのインドの宝飾品などなど、世界中から集めた数えきれないほどの宝を各国に返さなくてはなりません。たぶん、イギリスはこれからも返さないだろうな。
エジプト考古学博物館にはロゼッタストーンのレプリカが展示されていました。エジプト考古学博物館の唯一の偽物だそうです。
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